世界史を、もう少し考える

高校教員が、世界史や社会学についてあれこれと書きます。(専門は社会学です)(記事の内容は個人によるものであり、所属する団体等とは一切関係はありません。)

歴史理論-政治体論

歴史における諸概念とどう向き合うか

以下の文章は、もともと古代中国における行政区分の変遷を論じる記事の冒頭となるはずでした。 残念ながらその記事はお蔵入りしてしまったのですが、最初に述べていることはまぁ大切なことなので公開しておきます。

「国」や「組織」をどのように捉えるべきか ― 自己同一性という指標

さて、アッシリアに関する記事では、「なぜ1400年も続いたのか」という問いに対して自己同一性の観点から見ていきました。自己同一性とは「自分と他人を区別し、自分が自分であると認識すること」です。先の記事では、アッシリアは土地=神アシュールを軸と…