世界史を、もう少し考える

高校教員が、世界史や社会学についてあれこれと書きます。(専門は社会学です)(記事の内容は個人によるものであり、所属する団体等とは一切関係はありません。)

2020-10-10から1日間の記事一覧

[文献紹介] 見田宗介ほか編『[縮刷版]社会学文献事典』(弘文堂,2014)

今更『社会学文献事典』を購入したのですが、縮刷版があるならなぜもっと早く買わなかったのか……とものすごく後悔したので、紹介しておきます。図書館で利用したことは何度もあったのですが、いざ縮刷版として手元に置いてみると、そのコンパクトさと汎用性…

吉見俊哉『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫,2008) 第四章 要約&コメント

第4章 盛り場の1970年代 Ⅰ トポスとしての「新宿」—— 上演Ⅳ (p.268-95) 〇 盛り場としての新宿 ターミナル駅として栄えた新宿は、同時に盛り場としての顔も有していた。町の成り立ちに関わる遊郭、娼家、戦後産声を上げ独特の共同性を有した闇市、これらが…

吉見俊哉『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫,2008) 第二章で登場する単語の紹介

—『都市のドラマトゥルギー』第2章で登場する用語紹介— この記事では、『都市のドラマトゥルギー』2章で登場する聞きなれない単語や、江戸・明治の盛り場をイメージするうえで重要と思われる単語について解説を加えていく。ユーザーフレンドリーな気分なので…

吉見俊哉『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫,2008) 第二章 要約

第2章 博覧会と盛り場の明治 Ⅰ 原型としての博覧会—— 上演Ⅰ (p.122-54) 〇 民衆に比較のまなざしを求める博覧会 「博覧会は江戸の見世物とは本質的に異なる、新しい秩序の空間を成立させる」ものであり、それこそが近代的都市空間の原型をなしていくものであ…